そんな目で「とうとう合成までしちゃったのね……」と言わないでくれ


某さんに浴衣を着たドールが見たいとリクエストをいただいていたのです。
自分ですら着物も浴衣も滅多に着ないため、浴衣のつくりからして分からない。
作れそうにないわ……と思ったのですが。図書館でいい本を発見!
それとネットで浴衣の作り方を調べて、どーにかこーにか作ってみました。
出来はどうあれ、自作した達成感に歓喜した梅園は……またも
大量に写真を撮り、あまつさえ写真合成までしてしまいました(爆)

枠線のついてる写真はクリックすると別の写真が見れます。
詳細はのちほど。まずは二人のらぶらぶ夏祭りをご堪能下さいましv

☆…………☆…………☆…………☆…………☆…………☆

すっかり畳ブースがお気に入りになった二人。
狭い場所なのにくつろいでおります。

「最近あんまりデジカメ撮影してないな〜」
「明日はドライブしてどこか行くか?」
「明日は昼前から雨らしいんだよね」
「最近は日曜は雨ばかり降るよなぁ」




牧が着ているTシャツは、昨年買ったボークスの品。
少し牧には小さめだけど、とても綺麗な作りです♪




「電話?」
「いや、FAXみたいだ」
「赤木さんかな? それともまた梅園?」
「……この字は後者のようだ」
「暇人っつーか、牧さんのことしか考えてない人だよなぁ」
「……旦那さんのことでも考えてればいいのにな」


牧の手にある雑誌は、以前作った本の表紙を貼り替えただけ。
何の写真を使ったか、分かる人には分かる……かな?

片づけ中の仙道がみれますよ。
玄関から呼び鈴が鳴りました。

「あ、俺出てくるからいいよ」
「サンキュ」







「噂をすればなんとやらで、荷物が届きましたよ。梅園から」
「今来たFAXにそのことが書いてあったよ」
「でっかいわりに軽いんだけど、何が入ってるんすか?」
「今回はお前の分も入ってるそうだ。開けてみろよ」
「へぇ〜、珍しい。何だろ?」




「うわー、これ浴衣? 団扇も入ってる」
「無地がお前で、柄が俺のだそうだ」
「うっわー、俺、浴衣なんて何年も着てないよ」
「俺も。そうだ、お前着てみろよ。デジカメで俺が撮ってやるから」
「うん。牧さんも撮らせてね!」


団扇は紙と針金で作りました。


仙道がさっさと着替えている間、まだ牧は箱を探っています。

「下駄も入れてくれたって書いてあったんだ。……あった。」
「牧さん着てみたよ〜。どっすか? 似合う?」
「おお、似合うなぁ〜。どっかの若旦那か放蕩息子みたいだ」
「えへへ〜。牧さんも早く着てみて下さいよ〜」
「俺はいいよ」
「何言ってんすか! 無理やりでも着せますよ!」
「わかったわかった」


下駄は発泡スチロールと柄入りガムテープと布と針金で作りました。



「どうだ、似合うか?」
「うっわ〜〜すっげー似合いますよ!! 牧さんカッコイイ〜!!」
「梅園自作のわりにはサイズが合ってる。ちょっと袖が大きいけど」
「気になんないよ袖のサイズなんて。牧さんこそ旦那様って感じ〜!」
「……旦那様と言え。というか、俺が着ると演歌歌手みたいだなぁ」


「なんか帯がうまく結べてない気がするんだが」
「全然!! すっごいセクシーですよ牧さぁんv」
「何をバカなことを」

お尻のラインがとてもセクシーだと正直に言えば牧に殴られるため、仙道はぐっと心の声を飲み込みました。



「ね。これから夏祭りに出かけましょう」
「え〜……嫌だよ。ただでさえ人込み嫌いなのに、こんな動きにくい格好でなんて」
「せっかく浴衣もらったのに、一回くらい外出なきゃもったいないですって。丁度今日は隣町で祭りもあるし。俺、デジカメで花火撮りたいな」
「……恥ずかしいから俺は服に着替えたい」
「何で恥ずかしいの? あ、まさか帯が色違いでお揃いっぽいからとか乙女みてーな自意識過剰の理由じゃないっすよね?」
「ぐっ……」

図星を指されて返事ができない牧です(笑)



駐車場から暫く歩いたところに出店と花火会場があります。

「今夜は雲も風もないから花火日和だな」
「そーっすねぇ。花火は去年も見たけど、祭りなんて四年ぶりかも」
「俺は五年ぶりか? あ、旨そうな匂いしてきた」
「ヤキソバかな? ……牧さん、手ぇつないでもいい?」
「絶対駄目。つなごうとしてきたら帰る」
「お祭りくらいいいじゃんすか〜、牧さんのケチ」
「祭りだから余計に駄目なんだ。分かれ、それくらい」


この帯の結び方は「男結」。「神田結」は難しくて作れませんでした☆


出店を少し見て歩いてから、花火会場より少し離れた場所へ向かいます。

「あんな人込みの中で、しかも下駄で坂道に立って見るのは……」
「いいですって、気にしないで。俺もあんな場所で見るのは嫌っすから」
「そうか……? すまんな、わがまま言って」
「ちっとも。足、鼻緒で痛くなってないっすか?」
「それは平気だ。お前は?」
「俺も平気です。足大丈夫なら帰りにもう一回出店寄ってもいい?」
「いいよ。あ、そろそろ始まるな。試し打ちの音だ」





穴場だったようで、花火がとてもよく見えます。

「おー。いいっすねぇ、夏はやっぱ花火!」
「うん。いいもんだ。最近の花火は色々な種類があるもんだなぁ」
「ホントっすね。あ、あれ変な形」




この花火写真は「ヘタレ写真館。」様よりお借りしましたv


〜 花火も終わり、夜店で軽く飲食をしてから帰宅しました 〜



心なしか照れた顔をした牧がかしこまって言いました。

「その……出かける前に言ってたことなんだが」
「? あぁ。帰ってきたらやりたいことがあるってやつ?」
「うん」
「何をやりたいの? あ、まさか俺の帯掴んで、『あ〜れ〜、やめて下さいお代官さま〜』って、くるくる回したいとか?」
「アホか! そんなんじゃない。……割れないと思うし、いいか?」
「?? はい、どうぞ?」






日本の古き良き伝統芸です。


うらぁ!!
!?

ドゴン!!
バサッ!
ゴンゴロゴロゴロ……



「……や、やりたかったのって、」
「 うん。俺、一回でいいから卓袱台ひっくり返しをやってみたかったんだ。浴衣を着たらその欲求を我慢できなくなってな。いやースッキリした! ありがとう、仙道」
「ど、どういたしまして……」

ぜひ別角度も見てやって下さい。



〜 片付け終わりました(笑) 〜


「すんませんね、今度は俺のお願いきいてもらっちゃって。帰ってきたから速攻で着替えたいとこにさ」
「別にいいよ、膝枕くらい。こんな簡単な願いでいいのかよってくらいだ」
「二人で浴衣着て花火見て、夜店のフラッペ食って。家に帰って恋人の膝枕に加えて団扇であおいでもらっちゃって。極楽最高この上なし」
「そういうもんかね」


TVとFAXを設置し忘れました。すいません☆






「……最高気持ちいい。寝ちゃいそうだ」
「少し寝たらいい。起こしてやるよ」
「今度は串焼き食べようね」
「あぁ」
「また来年も二人で浴衣着て行けたらいいのになぁ……」
「……また人込みから離れた場所で観るのでいいなら」
「ホント?」
「お前の白い肌は浴衣と夜空にとてもよく栄える。俺はお前の浴衣姿を外で見るのも好きらしい」
「……どうしてこういう時に言うんだろ、そーいう殺し文句」(照)




* end *

Happy happy summer night ♪


☆…………☆…………☆…………☆…………☆…………☆

きくぞうが先月、買ったけど着なかった服を沢山くれましたが、私には着こなしが難しいものが多くて。
「いらんかったら捨てていいよ〜」ともったいないこというので、シャツを解体して仙道の浴衣にしました。
こうすると着なくても活用できるし、もらった服も忘れない。良いリサイクルだわv
牧の浴衣の布は百均の暖簾(のれん)だから、少し硬い布だけど、まぁ百円だしいいや。
帯は二人とも百均の和柄布。よって、二人合わせて浴衣&帯の材料費は200円也♪
材料費は安かったけど、流石に作るのが大変でした。作りは洋服より簡単なんだけど、
手縫いの部分が多いから時間がかかるし、表から見えないように縫い付けるのが面倒でした。
当然ながら練習として作った一枚目の浴衣は試行錯誤の嵐で大変なことに(苦笑)

こんな感じで裏表を間違わないよう、しるしをつけて作業。左から、袖・襟・前後身頃・後身頃。
図書館で借りた本の型紙を10%ほど拡大し、横幅を気持ち増やしました。
この型紙では背中の途中で切り返しが入ります。きっと肩で切り替えると洋服っぽくなるからかな?
柄なしの方が縫い目が分かるため面倒でした。柄入りは少々失敗しても柄で見えなくて作りやすいですよ。
今回作って初めて、浴衣の構造が少し理解できました。昔は浴衣を皆自作して着てたんですよね。凄いなぁ。

下駄は発泡スチロールを切って柄入りのガムテープを貼り、家にあった黒い布を細く切って折り、
針金で鼻緒の中心部をねじり刺したりして作りました。要は、いきあたりばったりです(笑)
仙道に下駄は作りませんでした。だって足が牧と違って指が全部くっついているので、
下駄タイプの靴は履けないの。だから二人揃って下駄で歩いてる写真がないのでした。
団扇は紙に両面テープを貼って、その上に針金を乗せて……と、これまたいきあたりばったり(笑)
下駄も団扇も材料費0円。そこだけがとりえ♪ だってね、アップで見ると粗だらけなの☆

……下駄は特に酷い出来ですね。一回遊んだだけでボロさ倍増(苦笑)
ま、まぁ。タダでこんだけ遊べたのだからヨシとします。はっはっは。←開き直り☆

作成の苦労&夏限定の浴衣。これはもう、今回はめいっぱい遊ばなきゃ損!
ということで、写真大量! 合成したりフォトショで加工したりとやりたい放題頑張りました!
特に卓袱台引っくり返しは力入れましたよ〜! これがやりたいがために浴衣を作ったんだもの♪
映画「自虐の歌」のCMを見た日、あまりの阿部ちゃんのカッコよさに痺れたんですv
こっそり絵で描けないか頑張ったけど、私の画力では迫力に欠けると諦めましたが、
こうしてMSMドールで作品に出来て大満足♪ 加工もなかなかでしょ? えへへ〜自画自賛v

花火大会もね、これもいつか絵でやりたかったんです。ドールでやれて良かったv
一度はやってみたい夏ネタが二つもできて、達成感でいっぱいです♪
あと夏でやりたいネタはね〜、海水浴・サーフィン・スイカ・トウキビ・トマト・家の庭で花火……
いっぱいあって書ききれない(笑)

北海道在住で夏が短いせいか、夏には憧れがいっぱいなのです。
今年は冷夏&7月中ずっと蝦夷梅雨という信じられない異常気象(号泣)
夏を感じれない分、ドールで楽しみました。皆さんにも楽しんでもらえたらならいいなv