合宿所に戻るとまたあの清田が出て来た。『落ち着きがない野猿』といった印象は、大学生になっても全く変わっていない。ちったあ進歩しろよ、ノブナガくん。
「牧さん、何処行ってたんスか!」
「ああ、ちょっとヤボ用」
牧さんはさらっとそう言い、騒ぐ野猿には目もくれずにすたすたと歩いて行く。
「・・・・・・」
「何?ノブナガくん」
後から来た俺を清田が訝しげな表情で見る。その口はへの字に結ばれたままで何の言葉も発さなかったが、『どうしてまたあんたが牧さんといるんだ?』と顔にはしっかり書いてあった。
「い、いや・・・何でもな・・・」
「俺もヤボ用があったの。だからついでに連れてってもらったんだよ。マジだって。だから心配しないで」
「べ、別に俺は心配なんて・・・」
「おーい! 信長!」
合宿所の玄関で牧さんが手招きする。
「神が呼んでるぞー」
「は、はいー!」
『こいつ信用出来ねー』という顔つきのまま、清田は慌てて走って行ってしまった。そんな清田の後姿を見て、牧さんは笑いながらまた俺の居るところまで戻って来た。
「神が呼んでるってホント?」
「嘘に決まってるじゃないか」
「うっわ、牧さん悪党」
「失礼な事を言うな。この場合は『嘘も方便』だろう」
「そスかねえー・・・」
「そうなんだよ。なあ、それより仙道・・・」
牧さんが声を潜める。
「今晩・・・空いてるか」
「もちろん」
牧さんの茶色がかった瞳の中に、俺が今感じてる気持ちと同じものが見える。このまま大人しく家になんて帰れる訳がない。昼間のキスで点いた火が、今だ身体の奥で燻り続けていた。
「ホテルで落ち合います?」
「ああ、そうしよう。予約入れておくから」
「はい」
「また後でな」
「ん」
何気なく手を伸ばす。微かに触れたあの人の指先は、酷く熱かった。
午前中はあんなにいい天気だったのに、夕方になったら一気に曇って雨が落ちてきた。
「・・・っきしょう・・・」
洗車したばっかりだってのに・・・すげームカつく。
反省会も済んで無事合宿は終わり、俺は牧さんに指定されたホテルへと向かっていた。雨のせいで車で出掛ける人が増えたのか、心無しか道が混んでる気がする。あと「雨だから迎えに来てー」っていうのもアリだよね。駅前なんかも車が多いかも。マズいな土曜日だから全然楽勝だと思ってたんだけどなあ・・・ほら会社とか休みだったりするし。
「あーあ・・・」
陸橋を越えたら渋滞が俺を待っていた。延々と続くテールランプに思わず溜息が出てしまう。何かこう手持ち無沙汰って感じになって、そこで初めて気づいた。えー俺オンガクも聴かずに運転してるじゃん!
「らしくねーなー・・・」
そう呟いてバックミラーを覗き込む。
「らしくねー・・・」
下ろしたままの髪。
『俺といる時くらい、髪立てるのやめないか・・・?』
だからやめました・・・って、おいおいそれって従順なんだか単純なんだか。
「・・・何か聴くか」
車は一向に進まない。このままだと寝てしまいそうなのでMDを聴こうとしたが、見当たらないのでラジオをつける。スピーカーから流れて来たのはヴァネッサ・ウィリアムズの「セイヴ・ザ・ベスト・フォー・ラスト」。うーんそう来たかあー!ヤバい。だって。
「雨に似合い過ぎなんですけどー!」
苦笑しながらステアリングをバシバシ叩く。らしくない今日の俺に追い討ちをかけるしっとりとした歌声。ヴァネッサならパラディの方が良かったなあ・・・そしたらこんなにおセンチ全開にならなくて済んだのに。
「マジかよー・・・」
牧さんの指先の熱さをふと思い出す。参ったねどうしたんですかアキラくん。笑っちゃうくらい余裕ねえよ。
「ヤバいって・・・」
ああ牧さん。早くあんたに逢いたいよ。
「ちょっ・・・仙道!」
ドアを開けるや否や牧さんに飛びつく。ブルガリのプール・オム。いつもの牧さんの匂い。
「どうしたんだ?」
「いや別に・・・牧さんに早く逢いたくって、ね」
へへ、と笑って俺は一旦離した顔を再び牧さんの肩に埋める。
「仙道・・・」
「むー」
「何だか・・・いつものお前らしくないな」
「うん、今日は『らしくないアキラくんバージョン』でお送りしてます」
「何だそりゃ?」
「何でしょう?あ、それより牧さん」
俺が急にぱっと顔を上げたので、牧さんはちょっとびっくりした表情で俺を見た。
「髪、下ろしたままで来ましたよ、俺」
「あ、ああ・・・そうだな・・・だからお前らしくなく見えたのか?」
「それはどうかなー」
「どういう意味だ」
「さあ?」
「さあ?って・・・おい」
「じゃ俺先にシャワー浴びて来まーす♪」
不思議そうに首を傾げた牧さんを置いて、俺は鼻歌を歌いながらバスルームへと向かった。
ギシリ、とベッドの軋む音。
「あ・・・れ?」
「すまん、起こしたか」
俺が目を開けると、バスローブ姿の牧さんがベッドの端に腰を下ろして俺の顔を覗き込んでいた。
「俺寝てたんだ・・・いやこっちこそすいません」
俺は起き上がって軽く伸びをした。俺と入れ替わりでバスルームへ行く牧さんを見送ってから、どうやら爆睡してしまったらしい。
「あんまり気持ち良さそうだったから、このまま寝かせとくつもりだったんだがな」
「やだな何言ってんの牧さん。そんな事したらここに来た意味ないじゃないスか」
「そりゃそうだけど・・・」
ホテルまで来ておいてグースカ寝て終わり?ないない冗談でしょー。俺だったら叩き起こしてヤッちゃうね。起きなくてもヤッちゃうぜ。でも牧さんだったらなーんもしないで気づいたら朝!なんて、マジ有り得そう。男が最も苦手とする欲望のコントロールも、この人だったら何て事ないかも。セックスは見た目通り濃厚だけど、そこに至るまでが歯痒いくらいストイックだもんなあ。坊さんになれるね、絶対。
「もー、やんなっちゃうくらいやっさしーんだから、ねえ。牧さんはさあ」
一瞬坊さんになった牧さんを想像して可笑しくなり、俺は肩を震わせて笑った。凄いヴィジュアルだよ。筋骨隆々、浅黒い坊さん。怖っ!
「何笑ってるんだ。合宿明けじゃ疲れてるかもしれないと思って気を使ってやったんじゃないか。それがそんなに可笑しいのか?」
怒っている口調とは裏腹に、俺の髪を梳く指の動きはとても優しい。ほらね、やっば優しいんじゃん。
「別にそれが可笑しいワケじゃないっすよう」
「こら」
親が子供を叱るようにちょん、と額を突付かれる。俺は笑ったまま牧さんにキスをした。すぐに確かな反応が返ってくる。まるでガソリンを撒いたところに火を放ったかのように、身体が一気に熱くなる。
脇腹から肩甲骨を辿り、背筋を撫で下ろす牧さんの指先。触れられた部分から静かに生じてくる無数の快感の波を、その指先が一つ残らず丁寧に集めて俺の中枢へと送り込む。送り込まれた波はやがて熱に変わり、大きく膨れて重くなっていった。
唇を軽く噛む。噛まれる。それを繰り返す。その間も牧さんの指は休む事なく俺の身体を撫で回している。ねえ牧さん、肌が触れ合うのってどうしてこんなにキモチイイんだろうね。不思議だよねホント。身体を重ねる度に俺はそう思うよ。
首に巻きつけられた俺の腕を優しく解きながら牧さんが呟く。二の腕の内側の、柔らかくてひんやりした感触が好きだと。そしてそこに口付ける。歯を立てる。甘い痛みが広がる。紅く跡がつく。舌でなぞる。
「・・・・っ・・・!」
俺が声を上げる間もなく、牧さんは俺自身を捕らえていた。先端を開くように指の腹で撫で、浮き出た筋を他の空いている指で辿る。溢れて来る先走りで動きがスムーズになると、ふと思い出したように時折きりきりと根元を戒め、俺の身体と声を震わせた。
もう一度腕を巻きつけて牧さんを引き寄せる。さっき噛まれたところは、紅みが薄らいで桜色に変わっていた。何となくいいタイミングのような気がして瞳で先を促す。牧さんの喉がこくりと動いた。
深く深く貫いてくる牧さんに、身体の内側の襞が吸い付いているのが分かる。俺が身体を捩ると、更に奥へと入り込んで来た。熱くてどこもかしこも焼き切れそうだ。俺は牧さんの首に回した腕に力を込めて喘ぎ続け、牧さんは宥めるようなキスを与えながら俺を穿ち続けた。
「仙道・・・」
聞こえるのは牧さんの声と規則正しい鼓動。そして部屋を満たす静かな空調の音。
「寝たのか・・・」
「寝ました・・・」
「本当に寝てるなら口は利かないだろう」
「あ、そっスね」
くすくす笑いながら目を開ける。こちらを向いている牧さんの肩越しにブルーグレーの空が見えた。雨、まだ降ってんのかな。
「まだ降ってるぞ」
俺の心の声が聞こえたかのような牧さんの言葉に、一瞬ドキリとする。
「どうした?驚いた顔して」
「いや、別に・・・」
やだなもう牧さんは。心臓に悪いよ。
「変な奴だな」
「ハーイ。俺は変でェーす」
「全く・・・」
溜息をついた牧さんの胸に頭を乗せて、俺はまた笑った。その態勢のままつま先で、シーツのまだ体温で暖められていないひんやりした部分を探す。まああんまり探り過ぎると足が出ちゃうんだけど。
「なあ、さっき言ってた・・・」
「はい?」
「『らしくないアキラくんバージョン』て何だ?」
「ああ・・・」
よいしょ、とずり上がると俺は牧さんの顔を覗き込んだ。そして軽くキスをした。
「何て言うか・・・余裕なかったの、今日の俺」
「・・・?」
牧さんは把握しかねた顔をしている。そりゃそうだ。これで意味分かる方がおかしいよな。
「だからー・・・ほら、珍しく牧さんがいっぱいいっぱいになって俺を誘い出してくれたでしょ?あれが俺としてはかなり嬉しくて・・・そんで舞い上がっちゃって」
「珍しかった・・・か?」
「珍しいどころじゃない、初めてかもしれないっスよ。『我慢出来ない』なんて言う切羽詰まった牧さん、俺見た事ないもん」
「そうかな・・・」
本人には余り自覚がないらしく、まだ首を傾げている。
「理性のカタマリだからねえ、牧さんは」
「何言ってるんだ。お前が軽すぎるんじゃないか」
「失礼しましたー」
ちょっと怖い顔。でも怒ってもオットコ前。恐れ入ります。
「音楽聴く余裕もなくクルマ飛ばして来たんスよ?この俺が。らしくないでしょ?牧さんの望み通り髪も下ろしてさあ。ね?ちゃーんと言う事聞いたんですよ?」
「ああ・・・」
「どスか?いつもの俺らしくなくてキモチ悪・・・」
「良いと思うぞ」
不意にそう静かに言われて後が続かなくなる。
「俺も嬉しいぜ?そういうお前を見られて」
「え・・・」
「全然気持ち悪くなんかない。いつも余裕かましてる仙道しか知らなかったから凄く得した気分だ」
「・・・・・・」
「安心したよ。お前でも舞い上がったり、他人のペースに巻き込まれたりするんだな」
穏やかな瞳が俺をじっと見つめる。困った。思考回路が動かない。
「そういうお前も俺は好きだぞ?」
「牧さん・・・」
マジかよ。そんな真っ直ぐに言うのはちょっと反則だよ。俺あんたにそうやって面と向かって言われるとホント困るんだ。何も言えなくなっちゃうからさ。牧さん真面目だから、そこまでストレートに攻められると下手に茶化せないんだもんな。だからって真摯に受けとめてきちんとした言葉を返せる程、こっちは人間出来てないし。
「・・・敵わねえなあ牧さんには。直球勝負なんだもんなあ・・・あーあ、何かうるうるモードなんだけど、俺」
「俺には変化球は投げられん。これが精一杯だ」
「いやもう十分。やっぱ強いって一点集中型は。ムダがないしね」
「面白味もないってか」
「そんなの関係ないでしょ?効率良いのが一番だよ。威力は絶大だし・・・って、何の話してんだか分かんなくなってきちゃった」
俺の言葉に牧さんは微笑んだ。細められた目がセクシーだな、なんて思ったりする。いいな、その目。好きだなあ。
「俺もそういう牧さんが好きですよ」
「仙道・・・」
「うーん、直球勝負は照れますねえ」
少しおフザケモードを入れてみる。そうでもしないと声が震えてしまいそうだったから。
「良いんじゃないか?ド真ん中ストライクだぞ?」
そのまま引き寄せられ、ベッドにうつ伏せにされた。牧さんが後ろに回り込み、俺のうなじに唇を落とす。
「いい背中だ・・・」
低い声に背筋をくすぐられ、俺は耐え切れず熱い吐息を零す。撫でられ、辿られ、口付けられ、舐められ、吸われ、噛まれ、再び俺の身体は牧さんの侵入を待ち焦がれて疼く状態になった。
「・・・う・・・」
「辛いか・・・」
「ダイジョブ・・・っす・・・」
そう答えた唇を、牧さんが背後から自分のそれで塞ぐ。貪るような口付けは、俺の頭の中をゆっくりと濁らせていく。繋がっている一点からじわじわ沸き起こってくる悦びがたまらず、俺は牧さんの湿った重みを受けとめながら何度も呻いた。
牧さん。
正直言って、本気で今日はヤバかった。
こんなアキラくんは、ホントに今までお目にかかった事ないからさ。
何ていうか、俺が俺でなくなっちゃうような気がしたんだ。
でもあんたは--------。
そう、あんたはそういう俺も好きだと言ってくれた。
これって思ってた以上に嬉しいもんなんだね。びっくりしちゃうよ。
余裕のない俺。テンパっちゃった俺。いつもの余裕綽々の仙道彰らしくない------俺。
だけどそうじゃないんだ。違うんだ。これも「俺」なんだ。
それに気づかせてくれたのは牧さん、あんたなんだよ。
悪くないね。こんなヨワヨワな俺も。嫌いじゃないな。
ああ、もしかしたらあんたは俺を「俺」でいさせてくれる唯一の人なのかもね。
牧さん。俺はあんたが大好きだよ。
上がっていた息が段々と落ち着いてきて、俺は目を閉じたまま乾ききっていた自分の唇を舐めた。体中汗やらナニやらでベタベタだけど、こうして肌を触れ合わせているのは嫌じゃない。
「悪かったな・・・」
額の生え際を辿る指が、こめかみまで降りてきたところで止まる。
「何スか急に」
「さすがに2回はきつかったろう」
「ンな事ないですよ。久々で燃えたし」
「嘘つけ。涙が溜まってるじゃないか」
牧さんが少し怒ったような声で言う。
「我慢するなって言ったのに・・・」
「やだな牧さん、これは良過ぎて泣いた涙じゃないスか」
「ああ?」
「よがり泣きってヤツ。マジで」
俺は牧さんを見上げてにやりと笑った。
「ったくー、前と後ろで立て続けにイカせといて今更何言ってるかなあー」
「・・・っ・・・あのな・・・俺はお前の身体を心配して・・・」
「それはそれで分かってますけどお・・・でも凄かったよね、今日の牧さん。いつも激しいけど更にケダモノつてカンジでー」
「なっ・・・!」
露骨な俺の言葉に牧さんは顔を顰め、ベッドから起き上がると俺に背中を向けてしまった。俺はというともう笑いが止まらない。いいな面白過ぎるよ牧さん!
「・・・この野郎」
「イヤーン♪」
なおも笑い続ける俺に業を煮やした牧さんは、俺の顔に枕を押し付けてバスルームへと消えた。
針のような鋭い陽の光が、カーテンの隙間から射し込んでいる。昨夜の雨は、もうすっかり上がってしまったらしい。
「あー・・・お早う御座います・・・」
「おう、お早う」
はは、やっぱ起きるの早ぇや牧さんは・・・。もうすっかり着替え終わって、ソファで足組んでテレビなんか見てる。悪いけどその姿はカンペキ「おとーさん」。
ベッドの上でぼんやりしていると、逞しい腕が伸びてきて俺の肩をそっと後ろから抱いた。
「大丈夫か・・・?」
「全然OKっスよ」
「そうか、ならいいんだが・・・」
「嬉しいなあ、こーゆーの・・・」
心配してくれたんだー、と俺がにやにやしながら顔を後ろに向けると、牧さんは呆れたのとほっとしたのとが交じり合ったような溜息をついた。
「牧さん、今度絶対コスモクロック乗ろうね?」
「だから乗れって1人で」
「どしてそう冷たい事言うんスかー」
「ふん、寝言は寝て言え」
えーん、と泣き真似をしてみせる俺の頭を、肉厚の手のひらが軽く叩く。そこから微かに伝わる温もりに、そっけない言葉とは裏腹の優しさを感じて俺は不覚にも泣きそうになった。慌てて俺はえへへ、と笑って誤魔化す。ああもうホント、あんたといると調子狂っちゃうな。こういうのも俺なんだと牧さんは気づかせてくれた訳だけど、それは十分分かってるんだけど、まだ何処か恥ずかしくて照れ臭い。
「何が可笑しいんだ?」
「いやいや、何でもないっス」
「もうチェックアウトの時間だから早く着替えろよ?」
「あー・・・そういえば何かハラ減ってきたな」
性欲と睡眠欲が満たされたら、残りの1つが強烈にアピールしてきた。
「まーきさん」
「?」
ベッドから腰を上げようとした牧さんに抱きついてキスをする。
「・・・どうした急に」
「びっくりしました?」
「そりゃするだろう。何だ?お早うのキスか?」
「違うよ。『御馳走様』のキスだよ」
「『御馳走様』?」
「メシ、牧さんのオゴリでしょ?だから先に感謝のキッス♪」
「・・・・・・」
呆気に取られた牧さんの顔。それでもやっぱりオットコ前。
「押忍!ゴチになります!!」
極真気取りでドスを利かせてそう言った俺に、牧さんは無言で頭からブランケットをすっぽり被せた。
牧さん。
次に逢う時も俺は髪を立たせないよ。あんたにはとても勝てないなって思ったからさ。まあ最初から競う気もなかったんだけど。
誰かを想って切なくなるなんて、あんたとこうなって初めて経験したんだ。あんたは無意識なんだろうけど、俺自身が知らなかった俺をあんたは教えてくれる。そしてそれを知る喜びも-------。
あんたはきっとこれからも色んな俺を見つけてくれるんだろうね。ちょっと怖いような気もしたけど、どんな俺でも受け入れてくれるあんたの懐の深さを知ったから今はもう楽しみに変わったな。
ねえ牧さん。
あんたに出会えて良かったよ。
end
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