仙道、しっかり食っているか?しっかり寝ているか?しっかり笑えるようになっているか? |
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多分これをお前が読む頃、俺は側にいないだろう。だが、もしかしたら心配すぎてそこら辺を漂っているかもしれん。 |
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そうさせないためにも、お前には一日も早く元気で健康な通常生活を送ってもらいたい。 |
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自惚れている俺から言わせてもらうと、お前はきっと一日でも早く俺の側に来ようと、不摂生な生活に |
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磨きをかけているのではないかと思う。 そういう変な考えは捨てて、なるべく健康で長生きして欲しい。 |
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先にいなくなっておいて何を言うかと思わないでくれ。腐っても医者な俺は、健康が一番好きなんだ。 |
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健康なお前が一番好きだから、天寿を全うして欲しい。 |
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死んでまで小言ばかり言うなと言われそうだ。俺は手紙を書くのが苦手なんだから、許せ。 |
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最後に、照れてなかなか言えなかったことを記しておく。 |
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仙道彰に出会えて、愛されて、愛して、俺は幸せだった。 |
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様々なことを一緒に乗り越えてきた人生を、今は誇りに思う。 |
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俺は人をこれほど愛することができる自分になれて良かった。おかげで心豊かな生活を送れた。 |
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どれだけお前に感謝してもしきれない。 そんなお前を置いていって本当にすまない。 |
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ありがとう、素晴らしい人生だった。 お前を誰よりも何よりも愛している。 |
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お前の天寿が尽きる時、俺が一番好きなお前の笑顔であることを祈っている。 |
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20××年10月×日 牧 紳一 |
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