最初に断っておきます。面白くもなんともない説明&台詞付です。




部活が早く終わった日曜の午後、デートの時間まで待ちきれなくなった仙道は
牧の高校まで迎えに行くことにしました。牧へはメールで知らせて了解を得ました。
海南も部活はいつもより早く終わっていたため、
牧は他の部員が全員帰ったのを見計らって裏門からこっそり出ました。

牧「……仙道? どこにいるんだ?」

周囲を見回して探していると、自販機の裏に隠れていた仙道が現れました。
手招きをされて寄っていくと、仙道は牧をトラックの影に連れ込みます。

牧「何だよこんな薄暗いとこで」

牧は突然のキスに驚き身をよじって抵抗します。
しかしそれも最初のうちだけで、部活でほてった体を強く抱きしめられてしまえば
抗う力もすぐに失われていきます。仙道は牧のふっくらとした唇を何度も貪りました。
角度を何度も変えながら、久しぶりの口付けと互いの体温に二人は酔いしれます。

それでも牧は学校のすぐ裏という場所なため落ち着かなく、密着していた体を離しました。
俯いた牧の目尻はまだ情熱の余韻を残していたため、仙道は名残惜しくてたまりません。


仙道「まだいいでしょ……別にこの後の予定が決まってるわけじゃなし」

牧「バカ。場所考えろ、場所」

仙道「大丈夫だって、トラックが隠してくれて……あれ?」


周囲は薄暗いどころか、明るくなっていました。目を閉じてキスに没頭している間に
トラックはゆっくりとバックで出て行ってしまっていたのでした。
仙道の影になっていた牧も気付いていなかったようで驚いて顔を上げました。
それと同時に後ろで何か落ちる音がして、慌てて振り向きました。





宮益

「牧……仙道君……」



「宮!!!?」

仙道 「!?」
宮益

「良かった」



「え?」

仙道 「……」
宮益

「心配してたんだよ。牧は甘えられる人がいないんじゃないかと思ってたからさ。安心したよ僕は」



「み、宮? あ、あの……」

仙道 「…………」
宮益

「相手が男なのは驚いたけど、牧が思い切り甘えるにはその方がいいのかもしれないね。でも試合前日とかはセックスはしない方がいいよ。腰に響くし疲労もかなりするんでしょ。牧は大事な体なんだから自覚してなきゃダメだよ」



「宮……あのな、だから、その、ええと」

仙道

「あの、すんませんけどいい加減席はずしてくれません?」



「ば、バカ……この怖いもの知らずが……」



小さいけど堂々たるデバガメっぷりな宮益に、この後二人は懇々と三時間説教をされます。
誰かに見られそうな場所で今後軽はずみにいちゃつかないように等々。
最後に仙道へ「僕たち海南の宝を預けるのだから」といって携帯番号を聞いてから去っていきました。

仙道「……何であんな小さい宇宙人に俺らこんなに説教くらわんきゃなんねんすか?」
牧「……あいつはあんなナリで海南のユニフォームをとった男なんだぞ」

答えになってるようでなっていないけれど、妙に納得した仙道でした。

Hの現場を子供に見られて慌てる夫婦の図を描こうとしたら、こんな妙なものになりました(笑)
仙道、最初からかなり不機嫌な顔ですが、一応1コマ目はほんのり頬がピンクです。


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