牧
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「……日が高くなってきたから、もう釣れない時間帯じゃないのか?」 |
仙
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「お? 最近釣りのこと、けっこうわかってきたんじゃない?」 |
牧
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「まあこんだけお前に付き合ってりゃあな」 |
仙
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「俺は未だにサーフィンのことに関しちゃさっぱりわかってないけどね。 あんた真面目だから興味ないことも、意識しないでも学んじゃうのかな」 |
牧
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「話そらすってことは釣れないとわかってて、もう少しやっていたいってことだろ」 |
仙
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「俺のこともよーくわかってるね〜。俺もあんたのことは、よーくわかってるよ」 |
牧
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「じゃあ俺が今、何を考えてるか当ててみろよ」 |
仙
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「読書も飽きたし、俺一人で食堂行ってこようかな〜ってとこ?」 |
牧
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「惜しい。理由が違う。やけに腹が減ったから、だ」 |
仙
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「あ〜そっちの理由かぁ……って、待ってよ。俺も行くから!」 |