仙
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「何でこっちだけなるのかなぁ。まあ縦結びでも別にいーんだけど」 |
牧
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「……よし、できた。あれ? ……ん。出来た」 |
仙
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「おー、流石牧さん。ありがと、わざわざ結んでくれ……たのに」 |
言ってるそばから、綺麗に結ばれた靴紐がまたピョコンと縦になり、二人は顔を見合わせました。 |
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牧
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「もう一回だ。これでどうだ。……くそ、まだダメか」 |
仙
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「……牧さん最近かなり茶パツだねぇ。傷んでる……わりにはツヤがあんのは何で?」 |
牧
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「形状記憶合金かよ。何度やっても縦結びになるぞ?」 |
仙 | 「もーいーよ、解けなきゃ別に。もう行こうよー、帰り遅くなっちゃうよ」 |
牧 | 「途中に靴屋あったら靴紐買ってやる。何か腹立つ」 |