牧
|
「……そろそろ戻ろう。誰か探しに来られてもまずい」 |
仙
|
「まだ返事もらってませんよ」 |
牧
|
「今年の同室は藤真だ。抜け出せるとは思えん。……っ?! やめろ、つまむな」 |
仙
|
「キスもダメ、お触りもダメ、ハグもちょっとだけ。 その上、夜は会えないってんだからこれくらいいーでしょ」 |
牧
|
「揉むなって。……ぅんっ………本当にやめろ、腹パンするぞ」 |
仙
|
「はぁーい」 |
藤
|
「おい、ソワソワ野郎。俺は人に貸しをつくるのが大好きだって知ってるだろ」 |
牧
|
「それがどうした?」 |
藤
|
「お前には既に貸しが三つある。今更ひとつ増えたところで問題ねーんじゃねぇの?」 |
牧
|
「…………」 ←三つもあったかなと考えているけれど、口には出さない牧。 |
藤
|
「今から一分後に俺は爆睡して物音で目は覚めない。きっかり一時間後にトイレに起きて、 寝ぼけて部屋の鍵を開けてからまた寝る。 ……てな器用な寝方も出来るけど。どーする?」 |
牧 | 「器用に寝てくれ」 |
藤 | 「四つな」 |