寝室のドアが僅かに開いて、廊下に光の筋が引かれていた。 何気なくドアを開くと、また牧がトロフィーのホコリを拭きとっているのが見えた。 その表情までは伺えないが、頬のほんのりとした曲線や丁寧な手の仕草から、仙道の脳裏には牧の柔らかな表情が浮かぶ。 驚かさないように存在をしらせるべく、少し足音をさせながら牧の横に並んだ。 「掃除ありがと。拭くのメンドイでしょ、それ」 「いや、別に」 想像以上に優しい瞳でトロフィーを磨く彼の口元は、ふわりと柔らかく上がっている。磨くことでトロフィーをもらった経緯を、よりくっきり思い出しては心の中でも輝かせてくれているようだ。 もらった本人の何倍も喜んでくれるのは、面映ゆいながらも嬉しくはるけれど。牧さんだって多くの、仕舞ったままにしておくには惜しい賞状やトロフィーなどが沢山あるというのに。 「これ置くなら牧さんが獲ったのも並べとこうよ」 「俺のはいらん」 「え〜。お互いのひとつづつとか良くないすか?」 「二つもくどいからいらん」 棚の上に戻す牧の満足そうな横顔は、ピカピカなトロフィーにも負けないほど誇らしげだ。 腰に手をあてて眺める様子からも、これがいいんだと思っているのがストレートに伝わってくる。 「まぁ……いいすけど……」 少し熱を感じる頬を見られないように、仙道は早々に寝室から立ち去ることしかできなかった。 |
しかも、くろすけさんの原文にはね、『いつもそこにあるから普段はインテリアの一部だけど
こうして近くで見ると思い出して自然と口元が柔らかく上がっちゃうみたいな・・・。』と
牧の気持ちも書かれていて、尊さがたまらんかったのです〜///
え? くろすけさんのセリフだけで十分な萌えで完成されてるとな? 全くそのとーり!!
しかしこうしてコラボする楽しさは格別なんですよ♪ ふふふのふ。
くろすけさん、掲載許可&コラボ許可をありがとうございましたv
< オマケ >
……シャツの色だけでも別の日に見えるようにと塗り替えてみました///
多分この日もエプロンしてたと思うし……仙道が牧の座る椅子に置いてたとかで(笑)